何かになりたい人のまとめ

音楽、演劇、映画なんでも心が動いたものに対して好き勝手書くブログです。

2023年惚れた曲ベスト7

久しぶりにブログを書きます。

2023年も残り1時間切りました。

こんな時間に間に合うかどうか微妙やなと思いながら、今年からその年好きになった、出会った、惚れたもしくは惚れ直した曲をご紹介したいなと思っています。

 

ではでは、早速!

 

1.ホロスコープ/The Birthday

チバさんが55歳で逝ってしまうという衝撃ニュースに涙し、信じられない気持ちとチバさんの声が聞きたい気持ちでぐちゃぐちゃになりながら、The Birthdayを聴き漁りました。

もともとミッシェルが大好きで、よく聴いてはいましたが、バスデはあんまり聞かなくて、青空・涙がこぼれそう・なぜか今日はの3曲ぐらいしか聴いたことなかったんです。

で、X(旧Twitter)でアルバムI'M JUST A DOGをおすすめされてて、聴いてみるかと流した一発目に死ぬほどかっこいいギターリフが聴こえてきてもうノックアウト。

最後の最後ぐらいに"俺とお前との相性は星が決めたとか言うなよな"っていうのがチバさんの声と相まって最高にクールで。2011年リリースのアルバムやけど、当時出会ってたらライブ通ったかもなぁ…

チバさん、あなたの声は唯一無二で最高で最強にかっこよく、いつまでも色褪せないと思います。

安らかに。アベさんと良い酒飲んでね。

 

2.かまへん/梅田サイファ

大阪弁×ラップ最高マジで。梅田サイファーさん遅まきながら「ええなぁ、ええなぁ。」と思ってて、梅田ナイトフィーバーとかもよく聴いてたんやけど、このかまへんはなんか、いろいろ肯定してくれんのがいいのよね。

teppeiさんの"20kgも太る 嫁の料理幸せ"も可愛くて好きやし、KennyDoesさんの1番の"2バース目に期待しといてくれてかまへん"という盛大な振りを壮大に回収してくれるとこもめちゃくちゃかっこよくて好き。MV意味わからんゾンビようけ出てくるけど、それも楽しげで好き。

職場でモーターショーの招待状もらったんやけど、行った日と違う日にライブやってたこと知って地味に結構なダメージ喰らった。

 

3.行かなくちゃ/竹内朱莉

アンジュルム竹内朱莉ちゃんの卒業記念ソロ。堂島孝平さん作のちょっと切ないけど眩しくてキラキラで、新たな門出に相応しい一曲。たけちゃんの透明度の高い力強い歌声が、本当に素晴らしい。この曲好きすぎて一時期アラームにしてたよ。朝早くの空気が澄んで、キラキラしてる風景にとってもお似合いなんよ。

横浜までたけちゃんの卒業を見届けに行ったとき、笑顔でこの歌を歌うたけちゃんを見て、泣きながら、心の底から、これからの道も応援しようと晴れやかな気持ちになりました。

この曲聴くと、自分も頑張ろう!置いていかれないように!って思える。

既に書道家としても、現役のシンガーとしても大活躍のたけちゃんだけど、これからの活躍も応援してる!

 

4.プライド・ブライト/Juice=Juice

イントロのギターカッティングに一瞬で心奪われたこの曲。Juice=Juiceは歌声が本当に強い。かっこいい。るるちゃんの入りからして優勝が確定してるようなもん。えばちゃんもめきめき表現力が上がってきましたね。

個人的にはあかりんごちゃんがとても気になる。今年コンサート行った時も、目を奪われたのはこの子でした。まだ15歳なのに、本当に15歳ですか?って聞きたくなるぐらい大人っぽくて、表情も素敵だし、バレエをずっとやっていたから手足の先まで美しい。

で、この曲はMVもいいけど、なんてったってライブ版がすごい。URL貼るので、気になった方はぜひ見ていただきたい。

https://youtu.be/vyiXRsx0gJI?si=i_Fd9OBI6y1018ku

 

5.クラクラ/SnowMan

今年コロナにかかって、ずーっと行きたかったエルレワンマンのチケット、取れたにもかかわらず行けなくなって絶望してた時に出会ったSnowMan。最初見た時ただただおもろい兄ちゃん達やなと思ってて、いや、今でも若干思ってる節あるけど笑

この曲聴いた時、オシャレでかっこいい曲やなって思ったんですよ。リズム感がめちゃくちゃ心地よくて。アルバムの曲なんですよね、これね。同じアルバムには入ってないと思うけど、Sugarも好きです。これもオシャレ。

 

6.こっから/SixTONES

おもろい兄ちゃん達Part2(失礼笑)

ドラマの主題歌やったですよね?これね。キンプリの高橋海人さんが若林さんやってて、SixTONES森本慎太郎さんが山里さんやってたんですよね。私チラッとぐらいしか見なかったけど、お二人の演技すごいなって感動したんよ。声とか喋り方とかめっちゃそっくりやんて思って。地味に一番衝撃受けたんしずちゃん役の富田望生さんやけど。すごすぎて、あの人。演技力やばい。

で、主題歌こっから。イントロのホーンセクション(合ってるかな?)の音がむちゃくちゃかっこいいし、歌詞がアツい。

ほんまに"こっから"やんってめちゃくちゃ気合い入る。良い曲。

 

7.Let It Be/SMAP

完全惚れ直し曲。もう、聴けば聴くほどいい。かっこいい。ド頭から最後までずっとかっこいい。ギターの軽やかさと全体のリズム感。そして歌詞。惚れるしかないやろこんな曲。しかも、この曲が入ったアルバム引っ提げたツアーの最初でもこの曲やったはずなんやけど、もうダンスまでかっこいいんよ。中居くんの音ハメが素晴らしくて…永遠語れるわ。

私事ですが、今年職場異動になって、なかなか慣れないことばっかで結構気張った一年やったけど、この曲に何回も支えられながら、なんとかやり切れました。

これからも私の人生をずっと支えてほしい最高の一曲です。SMAPに会いたい。

 

息継ぎする間もないぐらいバーっと書いてきましたけど、何とか間に合ったか⁉︎

今年も一年良い一年でした。来年も良い年に、そして良い音楽と出会える一年でありますように。

良いお年を!

 

 

刑事コロンボ 「殺しの序曲」

刑事コロンボは本当に面白い。

ファンが多いのも納得。

三谷幸喜さんもコロンボの大ファンで、コロンボに着想を得て『古畑任三郎』を作ったのは有名な話ですよね。

 

さて、現在NHKのBSでは刑事コロンボのファンが選ぶベスト20をやっておりますが、本日は11位にランクインした「殺しの序曲」。

 

何回か見ておりますが、IQがすこぶる高い犯人が、親友(本当にそうなのかは微妙だと思いますが)を自分の横領がバレたという理由で口封じに殺してしまいます。

銃で殺したあと、外から強盗か何かが入ってきて殺したと見せかけるために巧妙なトリックを仕掛けるわけですが、結局コロンボさんが仕掛けた罠にかかり自分が犯人だと自白するような羽目に。

 

コロンボさんは巧妙にこの犯人の自尊心をくすぐり、結局犯人自らトリックを明かさせてしまうわけですが、エゴというのは自分を滅ぼしますね。

 

この終盤に心に残ったコロンボさんのセリフが、

「連中よりたくさん本を読み、注意深くやる。そしたらモノになるんじゃないかって。」

というものです。

 

今年は私もいろいろと書いてみようともがいているわけですが、いろんな作品に出会う度、自分のアイデアと比べて落ち込んだり不安になったりする日々が続いています。

でも結局まだ何もやっていないわけです。何もやっていないうちから絶望するのも早いんじゃないかと。

このセリフのように、人よりもたくさん本を読んで、注意深くやればいつか自分のモノになる。とりあえず今自分にできることをやって、一歩でも半歩でも足を前に出してみようと思います。

 

ドラマにおいては、最後の落とし方も綺麗で、犯人は自分が所属しているIQクラブに入るための入門テストをコロンボさんに出題します。

「『借用』『外泊』『欠勤』『敗北』この中で一つだけ共通点のないものは何?」

これに対するコロンボさんの答えは、

「『無断借用』、『無断外泊』、『無断欠勤』、でも『無断敗北』なんてのはありませんね。」

犯人は目を輝かせながら、

「あなたを刑事にしておくにはもったいない!」

と言います。

しかしながら、コロンボさんは「いやいや、」と少し困ったように両手を上げ、

「無断で刑事やめたら、上司に叱られますよ。」

とここでおわり。

 

毎度綺麗な落とし方だと思いますね。

研究して、自分のモノにしたいなと思います。

今年こそはやるぞ!

コロンボだけではなくて、今年はいろいろな作品を見て、ブログにアップしていこうと思います!

超個人的SMAPシングル曲10選

どうもどうも。

突然ですが私、音楽が好きです。

どれぐらい好きかと言いますと、好きな曲をつまみに酒を飲んだり、好きなフレーズに出会うと「お前は変態か。」というほどニヤニヤしたり、「くぅぅぅぅぅ!」と奇声を発したり、なんならその曲を液状化かなんかして点滴で打ちたい!体内に入れたい!と思ったりするぐらい好きです。笑

今私の推しは、THE PINBALLSや、ビレッジマンズストアという、割とゴリゴリなロックバンドを好んでるんですが、ふと、そもそも私の音楽って原点どこやねんと思い至ったわけです。

 

で、行き着いたのがSMAP

私、実は物心ついた時からSMAPの大ファンでして、生まれた年がほぼSMAPデビューだったので、私の人生≒SMAPだったわけです。

そんな感じなので、SMAP解散が本当に辛く、しばらくSMAPの音楽なんて聴ける精神状態にありませんでした。笑

2年ほど経ってようやく曲も聴けるぐらい回復したし笑、改めて聴くとかっこいい曲ばっかやんけSMAPぅぅぅぅ!となったので、超個人的にSMAPシングル10選やってみました。(前置き長い。笑)

 

SMAPてなんか『世界〜』とか『夜空〜』とか有名どころは聴いたことあるけど、そんな他は聴いたことないわ。」

てな人や、

SMAPてアイドルの曲やろ?あんま別に興味ないわ。」

てな人にも是非聴いていただきたい。

 

全シングル55曲の中からガチで一週間ぐらいかけて選抜した10曲です!笑

シングル発売が古い順にいきます。

ではいきましょう!

 

1 たぶんオーライ

SMAPの中でも1.2を争うほど大好きな曲。何が好きって、全体的にちょっと気怠げなとこ!

歌詞の主人公(?)は、仕事に追われて少し疲れてるようなサラリーマンで、新ネタバーガーかじってる時にちょっと幸せ感じちゃうんですよ。笑

曲もめっちゃグルーヴィーで、ベースラインとサックスがすんごい好き。

歌詞の中では、1番2番ともにBメロの部分が好きで、1番だと、

「人間なんて Ah ha ha 忘却の生き物

わりにあわない やなことを 眠って忘れましょう」

2番だと、

「一寸先は Ah ha ha 闇だとかいうしさぁ

どーにかなると 信じたら その日をこなしましょう」

てな感じでね、いい感じに肩の力抜けてる感が大好きです。

 

2 しようよ

この曲は一言で言うとかわいい。

この曲を聴く前は、タイトルだけで「なんかちょっと、エロい曲なんかな?」などと思っていた浅はかな自分をぶん殴りたいほどピュアで可愛い曲です。笑

ちょっとマンネリ化してきて、会話が少なくなってきたカップルが、「ねぇねぇ、もっとお話しようよ。」っていう感じの曲です。たぶん。笑

特に好きなのが、最後のサビで半音ぐらい上がる部分。

「目を見ればわかるなんて ちゃんと言わなきゃ分からない 君がいなけりゃ淋しい」

あと、一番最後のこの部分↓

「僕はただ君のことやっぱり好きで好きで… 君はどうなんだろう?」

はぁ…可愛いかよ。ってなる笑

これ言うときとか、彼女の袖とかをチョンチョン引っ張ったら良いと思う。

という妄想がくり広がる一曲。笑

 

3 胸さわぎを頼むよ

ため息でちゃうよ。この曲聴くと、はぁ〜いいね〜。ってニマニマしてしまいます。

木村くんのテスティモのCMに使われていたらしいですね。口紅のCMかなんかやったかな?艶っぽくてオシャレな一曲ですよ。

彼女に振り回されて、ちょっと疲れてるけど、そんな自分ですら微笑ましく思うぐらい彼女好きなんやなぁ〜って聴いてて思う。

あと、「胸騒ぎを頼むよ」っていうワードセンスめっちゃ好き。

 

4 はだかの王様〜シブトクつよく〜

森くんがいた6スマ時代、最後のシングル曲。

やんちゃで、いつまでも大人になんて、なってやらないぜ〜ごめんな!っていうようなすごくすごく好きな曲。

曲の感じも踊れるような感じの曲ですごく好き。ファンクっぽい感じなんかな?

SMAPって、本当やんちゃ坊主の集まりって感じで、この歌詞みたいに

「反省なんか 一応してみせるけど

心の中じゃ 真っ赤な舌を出してさ」

社会に対してというのか、世の中に対してというのか笑、俺たちはとりあえずこんなスタンスなんで、やめる気ないんで、好きに言うなら言ってよ笑。っていうイメージなんですよね。

そこが好きというか、元気もらえるというか、いつまでもやんちゃ坊主な彼らがとても好きなんです。

 

5 Fly

きました!Fly!大好きなんだよな〜。

かっこいい。曲の雰囲気も。なんならPVも。監督が石井克人さん(スマグラー-お前の未来を運べ-)で、5人がBIRDMANっていうコンセプトのショートムービーになってます。

これが入ってるアルバム『BIRDMAN〜SMAP 013』も大好きで、何ならSMAPのアルバムの中でも一番ぐらい好きで、こっちに入ってる『Fly(higher take)』っていうアルバムヴァージョンも好きです。

最初の入りからもう、「この曲は絶対かっこいいで!」っていう予感を感じさせて、そのままかっこよく最後まで突っ走る。

私、いつも黒いイメージの曲ってすごく好きなんですけど、これドンピシャです。華やかな黒って感じ。

 

6 Let It Be

この曲の名曲ぶりは、ビートルズにも負けんはずや。(何)

バックのギターの軽やかさがとても心地よくて、バシッと背中を叩いてくれるような良い曲です。

個人的に昨年は仕事がめちゃくちゃ辛く、この曲に励まされてたな〜。

1番Bメロの

「好きな映画や 好きな音楽とかに

影響されすぎて 今を見失うなよ」

にもハッとさせられるし、その後のサビの

「Let It Be Your Life 不器用で

下手くそ それでも人生さ」

の部分はほんまに不器用な自分に照らし合わせて、不器用は不器用なりに一生懸命やってりゃなんとかなるさと思える。

励まされる一曲です。

 

7 Smac

たぶんこの曲はほとんど知られてないんではなかろうか。SMAPさんですらネタにしているこの曲。笑 あまり売れなかったそうですが、私はとても好きです。笑

SMAPCDデビュー10周年を記念して作られたこの曲は、過去のシングルのメロディや歌詞のフレーズを散りばめて、1つの曲に仕上げています。

何がすごいって、ほんまに歌詞もメロディーもいろんな曲のフレーズをミックスして1曲になってること。

ここはあの曲の!とか、だいたいわかるけど、元の曲のイメージそれぞれ全然違うのに、新しいイメージのただただかっこいい曲になっている。ほんまにすごい。

ちなみに、iPhoneではこのように(メドレー)として表示されます。笑

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8 Mistake!

ナカイの窓で、中居さんが好きな一曲として紹介されてたこの曲ですが、私も好きですこの曲。

でもね、この曲実はシングルヴァージョンよりもMr.Sっていうアルバムに入ってる方が好きなんだよ〜。シングルも華やかですごく良いんやけど、アルバムは、バックのピアノがめちゃくちゃかっこよくて、ちょっと雰囲気ジャズっぽい要素入っててめっちゃ良いんだよ。

このアルバム全体的にジャズっぽくてオシャレで良き。シングルよりもアルバムの話になってしまった。笑

 

9 シャレオツ

いや〜もう、シャレオツですよこの曲は。笑

歌詞の意味がよくわからんけど笑、そのわからんとこが良いんだ。私が好きな、肩の力の抜けたSMAPさんて感じ。

木村くんのソロパートの

「過ぎたセゾン 慣れたメゾン 柔でもいいなんて

見栄の手も 暴く背を キメて自分騙し」

ってとこなんとなく好きなんですけど、まったくもって意味不明ですよね。笑

木村くんですら、意味わかんないって言うてたような気が。笑

あと、サビの

「孤独は慣れた擦り傷 その場の都合が

シャレオツ

やっぱり最高じゃないオサレ」

ってとこも好きやけど、やっぱり意味不明。でもオサレ。笑

 

10 華麗なる逆襲

椎名林檎嬢が作詞作曲とだけあって、めちゃくちゃかっこいい仕上がりなんですが、PVもかっこいいです。これもちょっとしたショートムービーになってます。前にスマスマかなんかで、慎吾ちゃんが

「PV見た後に、この映画の公開はいつ?ってなった。」

と言ってたぐらい、完成度高い予告編っていう感じです。笑

メンバー2人がそれぞれ1対1でダンス対決してるシーンがあるんですけど、そこがとても好き。

この曲の振付もすごく好きで、アウトロの部分で腰をくいくいっとやるとこにグッときてしまう。

歌詞は、さすが林檎さんって感じで、

「買い被らないでどうか茶化してよ

まだまだ勝負しちゃあいないぜ」

とか

「毎度あり!ようこそ!

毎度いらっしゃいませ

くらくらしようぜ皆の衆」

とか最高にかっこいい。才能が憎い。

 

さて、めちゃくちゃ長い10選にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。

SMAP本当にかっこよくて、食わず嫌いはもったいないから、なんとかみんなが絶対知ってるっていうような曲以外にもかっこいいのをおススメしたい!と思い、書いてみました。

どれか一つでもお気に入りになる曲を見つけてもらえたらうれしいです。

そして、またこの曲たちをあのかっこいい5人ないし6人が、ステージでキラキラしながら歌い踊ってくれる日を、私はまだまだ待ってたいと思います。

 

できたら今度はカップリングも紹介したいな〜。笑

本当に長々と読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

才能の在り処

野田秀樹さんの「贋作 桜の森の満開の下」という舞台を観てきました。

 

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野田さんは、「才能」という概念があるなら、そのまま形にして目の前に存在しているような人でした。

何が良かったかとか、どんな話だとか、私の語彙力では到底説明できそうにありません。

概要などは、こちら⬇︎をご覧ください。

https://www.nodamap.com/sakuranomori/introduction/

 

野田さんの舞台を生で見るのは初めてでした。

WOWOWなんかでは見たことがありましたが、生は比べものになりません。

私は蜷川幸雄さんが演出された舞台(『身毒丸』など)もよく見ていました。

蜷川さんも最初の掴みで、観客を異世界に飛ばすのが大層上手い方だと思いますが、野田さんもそうです。

最初からもうその世界の住人になって、ひっそりと息を殺すように、登場人物たちの生き様を覗いている、そんな感覚に観客を持っていくのが本当に上手いと思います。

 

ほどよくコミカルな要素も入れつつ、でも話の芯はとても深い。

なにかこう、言葉にしてできる感覚ではないんです、この感動は。

ただただ、感情という波をこれでもかと思いっきり揺さぶられて、心臓とは別に、"心"という臓器があるなら、それをぐっと鷲掴みにされているような感覚でした。

 

最後の場面では、泣いてしまいました。本当は声を出して号泣したかったぐらいです。でも、なんで泣いているのか、何がきっかけで涙が流れているのか全く説明ができません。

今でもあの場面の空気を思い出して、涙が出ます。

 

少しネタバレになってしまいますが、最後の場面で、この物語の主人公の一人である耳男が、大好きな夜長姫を殺してしまいます。その後の、耳男の泣き声が、切なさが、悲しさが、自分の中に入り込んできました。

私は、殺してしまいたいと思えるほど誰かを好きになったことがないのですが、そう思ってしまったら最後、転がるところまで転がり続けるんだろうなぁ、と思います。

そこで、散りゆく満開の桜が、悲しいほどに美しくて、音楽も相まって、号泣したくなったのです。

 

日本は桜に象徴されるなどと聞くこともありますが、日本とは、和とは、「退廃美」なのではないかと私は考えています。

朽ちていく姿が一番美しい。

桜は満開に咲き誇っている時よりも、散り様の方が美しいと、個人的には思っています。

 

野田さんの頭、心、神経になりたい。

野田さんという「メガネ」をかけてものを見てみたい。

一体どんな風に感じて、思って、考えているんだろう。

憧れという一言では片付けられないような、敬愛の念を抱いています。弟子になりたい。

少しでも、野田さんがどう考えてこの物語を作ったのか垣間見るために、坂口安吾氏の『桜の森の満開下』『夜長姫と耳男』と野田さんのこの『贋作 桜の森の満開の下』を読んで、比べてみたいな。

そんな風に思っています。